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ウーパールーパーの感想文

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何者 朝井リョウ 何もない自分に気付く  感想

自分は「何者」なのか?

140文字の世界に何が見えるのか?

 

 

 

・作品紹介

 

就活を通じて、繰り広げられる人間ドラマ。

SNSや面接を通じて彼らの人間関係がこじれていく物語。

 

 

感想

 

果たして自分は「何者」になっていて、「何者」になりたいのであろう。

就職をしている自分。当然、自分にも会社にも嘘をついて入社した。

もちろんやりたい仕事ではあったし、後悔がないとは言えないけれど、悪くない選択をしたと思っている。

ただ何の疑問もなく自分の考えを会社の選択にゆだねている自分。

これからもおそらく変わることないだろう「会社の自分」でありつづけるであろう。

これって本当に自分は「何者」かになれたのであろうか。

「何者」になったのか、「何者」になりたいのかさっぱり見えてこない。

この小説を読んで少し寂しい自分に気付いた。

 

そもそもを考えると、就職をする時期ってどうして一緒なんだろう?

やりたいことを見つけられなくても、就職をするタイミングって一緒。

そして、就活に励む時期も一緒。

これって社会の仕組みとしてしょうがないことだとは思うけれども、考えてみれば不思議に思えてくる。

就職を通じて人生に「ドラマ」を描ける人間。

就職を通じて人生の「現実」を直視する人間。

この両者、どちらが「何者」かになれて「何者」にもなれないのであろうか。

答えはないと思うが、どちらの就職にも同じ重さがあると思う。

 

就職って学生の頃、人生のゴール地点だと思っていた。

そこでなんとなく人生が決まるっていう漠然としたイメージがあった。

就職が決まったときは、哀愁というか少しセンチメンタルな気持ちになったことを思い出す。

今となっては、人生は全く思うようにいかないし、人生が決まったとも思えない。

ただ、当時は内定をいくつももらっている人間が完璧超人のように思えた。

逆に内定をもらえない人間を丸ごとダメみたいに思っていた。

ただ間違えなくそんなことはないのだと今となっては思える。

就職にも上手い、下手がある。

運動ができるできないみたいに。

ただ就活してるときって就職先がすべてみたいな風潮があって、そこで人間の価値を判断してしまう。

エントリーシートや面接、TwitterやLINEもそうだ。

限られた文字や時間で自分を表現していく。

そこに選ばれた言葉もあれば、選ばれない言葉もある。

この薄くて寒いもので人間を判断していく。

その選ばれない言葉は置いておいて。

選ばれない言葉に目を向けていかなければ、人間の価値ってわからない。

しかし社会って選んだ言葉にしか価値を置かない。

自分自身、この言葉にならない言葉。

そういったものを選び取れる人間になりたいと強く願う。

 

就職しないという人生もある。

就職という形では、自分の将来を描けない人間は就職しない。

この選択って、就職することとどちら価値があるのだろう?

なれるのか、なれないのか、わからないことに全力を注ぐ。

就職して僕みたいに「何者」にもなれていない自分とどちらに価値があるのだろう?

ただ思えることは、安い給料でもがむしゃらに何かをできてる人間って羨ましいし、馬鹿だなとも思うし、カッコイイとも思う。

夢を追いかけて「何者」かになろうとしてる人間の熱量って本当にすごい。

 

自分は何者なのか、何者になりたのか、他者から映る自分は何者なのか。

就職してもさっぱり自分がわからない。

ただ言葉にならない言葉。

これを大切に、「何者」かになれたと自分が思えるようになりたい。

 

 

名言

 

そんなにたいしたものでない自分を、たいしたもののように話し続けなくてはならない。

 

他の人間とは違う自分を誰かに想像してもらいたくてたまらないのだ。

 

ほんの少し言葉の向こうにいる人間そのものを想像してあげろよ。もっと。

 

 

何者 (新潮文庫)

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何者

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この本をより深く

axolotl1990.hatenablog.com

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